獣は血に咲く/辻桐葉

入院中の母親の世話をしながらも、平々凡々な生活を送っていた19歳の高城柚月。ところがある時、いきなり拉致され、殺されそうになってしまう。何が何やらわからない状況から救ってくれたのは、暴力団の組長・巽隆二だった。だが安心したのも束の間、今度は巽の屋敷に監禁されてしまう。母親が唯一心を許し、自分たちに親身になってくれていた寒河江玲人の名を出して助けを求めると・・・。
暴力団もののストーリーで、遠い世界の話ということで前作のマフィアものと若干似たところもありますが、平々凡々な生活を送っていた主人公が、徐々に自分の周りの人物関係を明らかにしていく面白さがあるストーリー。個人的には終盤の食事のシーンや空港のシーンが気に入っています。登場人物としては、巽の腹心の部下・江藤が好きですね。超脇役ですが、孤独な主人に仕える優しさを持った彼に惹かれますww やっぱりHシーンが多いので、それに伴う裸のイラストが多く、手に取るのに抵抗が・・・。表紙が裸の男2人でないと助かるんですが・・・。あくまでも個人的な希望ですw P101のイラストが本文と合っていないのが気になるところ。本文の柚月は服を着ているのに対し、イラストは裸。読者サービスか?w
【イラスト:海老原由里】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN978-4-7781-0591-4

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恋のレッスン/沢城利穂

宮城侑希は、両親を亡くし、年の離れた兄2人に可愛がられて暮らす陽東学園高等部の2年生。クラス替えで、大女優の母親を持つ頼りになる幼馴染みの藤代玲斗と一緒になれて喜ぶ反面、苦手にしている学年トップの超人気者・佐伯篤志も一緒だと知って大ショック。童顔で引っ込み思案な侑希は、皆の前で佐伯にディープキスされてしまい・・・。背も低く、どこもかしこも子供っぽい侑希は、兄2人に告げられた事実に知恵熱を出して寝込んでしまう。そんな侑希のお見舞にやってきた佐伯は・・・。
ルビー文庫の「好きしょ」や「俺様」シリーズとは違って、エッチシーンなどもわりと穏やかめ。右も左もわからぬ侑希を気遣い、少しずつ段階を踏んで自分に慣れてもらおうとする佐伯の優しさがとても魅力的。こんなふうに相手の気持ちを考えてエッチをしていけたら・・・と思えるわりとほのぼのした学園ラブストーリー。未経験の身としては、ちょっとお勉強になりましたww 個人的には超過保護な侑希の兄・柾貴がお気に入りですv
【イラスト:つたえゆず】
フロンティアワークス ダリア文庫
ISBN978-4-86134-282-0

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堕龍の刻印/辻桐葉

父の後を継いで社長となった真柴由比は、ビジネスのために香港を訪れた。なんとしてでも契約を取って亡き父に認めてもらいたいと思った由比は香港マフィア「花房」のボス・ウォンと契約をしようとする。ところがそんな取引をしようとしていたところにやってきたのは、香港最大勢力のマフィア「銀爪」のボス・飛銀蓮(フェインリェン)だった。銀蓮に気に入られた由比は取引を持ち掛けられるが、その条件とは由比自身を銀蓮に捧げるというものだった。由比は会社のためにそれを受け・・・。ある時、由比は銀蓮の顔に見覚えがあることに気付き、忘れ去られた過去の事実を知ることとなるのだった。
前半はとにかく「俺様」なマフィアのボス・銀蓮に弄ばれて、Hなことをされまくっている由比。人前で自慰をするよう命じられたり、身体の中にローターを入れられたりとやられたい放題ww あれれ? 辻作品ってこんなに激しかったっけ?と思ってしまいました。今回は舞台が香港ということもあって、人物名が読めない・・・。銀蓮は普通に「ぎんれん」って読んでましたしねwww
後半は、あることをきっかけに由比の過去が明らかになっていき、「なるほど、そんなことがあったのか・・・」と思わされ、いい雰囲気のBL作品となっています。マフィアの世界という非日常的な作品のため、唯一まともな(?)銀蓮の部下の李主准(レイジューワァイ)の登場シーンにホッとさせられました。個人的には同じく銀蓮の部下でメガネをかけた劉奇隆(ナァウケイノゥン)がなかなかのイケメンでいい感じでした。やはりメガネ男子に弱いな・・・とつくづく思ってしまいましたwww
そういえば由比に入れられたローターはいつ出してもらえたんだろう・・・??
【イラスト:三城遥稀】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN978-4-7781-0414-6

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情炎の鳥籠/辻桐葉

両親を小さい頃に失った五條殊梨は、祖父を失うとともに会社のトップに立つことになってしまった。ところが会社は傾きかけ、借金だらけ。殊梨は売れるものは全て売り、更には自分自身をオークションにかけることを決断する。媚薬で乱れた殊梨をオークション会場で目にした有澤大河は、殊梨を十億円で落札。大河から部屋に閉じ込められた殊梨は、大河からの一方的な快楽に溺れていく。物としか扱ってくれない大河が時折見せる優しさに殊梨は心を奪われていく。ある時、大河の過去を知り、殊梨に復讐しようとしているのだと聞かされてしまった殊梨は・・・。
十億円を簡単に出すことができるインジニアス社長の大河。そして十億円で買われた殊梨。どうしてこんなに大金を出して買われたのかわからない殊梨ですが、次第に大河に懐かしさを感じていく。過去に何があったのかを推測しながら読んでいける点では、いつもの辻作品とはちょっと違った1冊。それほどHシーンも過激でなく、穏やかな作品。ただし、イラストは露出度高めですw
【イラスト:かんべあきら】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN4-7781-0205-3

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英国紳士の野蛮なくちづけ/辻桐葉

ケンブリッジ大学の研修生の園生和葉は、エジンバラの森で迷っていたところをブロンドで背の高い若い男・ローレンスに助けられた。ところが、ローレンスは道案内の報酬にと和葉の唇を奪うのだった。翌日、パスポートがないことに気付いた和葉は、あちこちを必死に探しまわす。見つからずに泊まっているホテルに戻ってくると、待っていたのはあのローレンスだった。パスポートを届けに来た彼はまたもや和葉に謝礼を求め・・・。ケンブリッジに戻る和葉の旅に同行するローレンスは誰かに追われているようで、そして和葉に重ねて誰かを見ているようで・・・。旅の途中、和葉はローレンスの正体を知り・・・。2人に待っていた結末とは?
舞台はイギリス。苦手なカタカナの名前の登場人物・・・。抵抗がありながらも読みましたが、それほど多くない登場人物にホッとしました。読んでいて気になったのは、文字が抜けていたり、余計な文字が入っていたり、助詞が違っていたりする点が結構あったことでしょうか。前2作にはなかったので、「あれ?」と思いながら読みました。あとは、イラストがHすぎっ! 激しいのが苦手な身には、今回はさすがに参りました。Hシーンが多いのは毎度のことですが、イラストがまた・・・。内容的には、無理やり的な前半はあまり好きではありませんが、和葉がローレンスの正体を知ったあたりから切なくも、いい感じの内容になってきて。海外があまり好きでない身にも、大好きな人となら行ってみてもいいなと思えるような作品でした。
【イラスト:心斎橋パルコ】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN4-7781-0083-2

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オレ様には[やっぱり]敵わない!2/沢城利穂

オレ様シリーズの番外編第2弾で4作収録。これら番外編4作品は、時期的には本編の合間合間に挿入される形になっている。
1作目の「花の応援団!?」は体育祭の話。応援団に選ばれた真実と小鹿は頑張って練習についていくが、当日・・・。2作目の「夏休みWパニック!」は、小鹿が恋人の松岡にヤキモチを焼き、真実までもが巻き込まれる。小鹿は真実の家に泊まると言い出すと、松岡までもが真也のもとに泊まりにやってきて・・・。3作目の「サマー・バカンス」は真実が小鹿に夏休み中に行ったニューヨークでの出来事を語る話。ニューヨークに転勤中の真実と真也の父・和也のもとを訪れたのだが・・・。4作目の「スイートマッチ」は、学力テストで真実と真也が勝負をする話。勝った方が負けた方にお仕置きをすることになるのだが、果たして結果は・・・。
読んでいるBLでは、最も現実から遠い話で、どちらかというとアニメチックな感じのシリーズでイラストが結構お気に入り。とにかくエッチしまくりのシリーズなので、エッチシーンはサラッと読み流してますww
【イラスト:つたえゆず】
角川ルビー文庫(R66-21)
ISBN978-4-04-442521-0

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君はその瞳で嘘をつく/辻桐葉

交通事故の加害者と間違えられ、友人から借金を押し付けられ、さらには詐欺までさせられて。高岡昴はそんな転落人生を送っていた。だが偶然、全ての元凶である優しい笑顔の外科医・深津和臣に出会い、昴はなんとかして復讐してやりたいと思い始めた。正体を隠して和臣に近づき、部屋に上がりこんだまではよかったが・・・。
料理ができる昴ですが、こういう特技っていいですよね。「食」って人間誰もが行なうことですし、おいしいものを作って人に喜んでもらえるのって嬉しいですよね。自分にもそんな特技があったらなぁと思ってしまいます。そして和臣は、見ていると世話を焼きたくなりますね。ワガママで自己中だけど、時々見せる優しさに温かさを感じます。誰かに必要だと言ってもらえるのって憧れです。
Hシーンが多めの作品ですが、読んでいて「男とのHって、マジで気持ちいいんだろうか・・・」などと変に興味が沸いてしまいましたww ロッカールームで白衣の医者とHなんていうシチュエーション。ドキドキですね。ロッカールームっていうだけだってドキドキなのに、白衣って♪ このイラストは結構好きな方です。
【イラスト:甲田イリヤ】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN4-88302-984-0

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冷酷な愛が支配する/辻桐葉

インフィニティ・グループの若き会長・久園寺翔悟は、倒産の危機に陥った宗重グループの社長令息・瑞貴を「私がいただく」と言い出した。宗重グループの名を残すために従った瑞貴は、翔悟の身の回りの世話をすることになった。そしてその世話には夜の相手も含まれていたのだった。男との経験などない瑞貴だったが、翔悟の恐ろしさにただただ従うという奴隷のような生活を送ることになってしまった。次第にそんな生活にも慣れてしまった瑞貴は、翔悟が自分にだけ冷たいのではないことを知り、プライベートではあまり感情を見せないことに気付く。瑞貴は少しでも翔悟を知ろうと話し掛けてみるのだった。ところがある夜、翔悟の従兄弟・芳文が現れて・・・。
悔しさや敗北感、屈辱感を抱きながら翔悟に従う瑞貴ですが、次第に翔悟を知っていき、いつしかその立場や翔悟への気持ちが変わっていくそんな過程を描いた作品。自分の居場所を見つけられた時の喜びって大きいですよね。この作品、レーベルに「Hyper」とあるだけにHシーンが多いです。いつもはほのぼのしたBLを読むことが多いので、ちょっと過激さを感じてしまいながらも、プールの中でのHに興奮を隠せませんでしたww
【イラスト:木村メタヲ】
心交社 ショコラノベルスHyper
ISBN4-88302-837-2

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モダン・タイムス part3/菅野彰

モダン・タイムスシリーズの4冊目。「大江戸、貧乏暇無頭巾」は、座頭から借金した千尋が、誰にも頼らずにお金を返そうとする。そんな頃、世間では辻彫りが出現。捕らわれた者は縛られて二の腕に彫り物をされると言う。辻彫りの被害者が千尋の周りにも現れ始めた。一方、「ちひろ」という名の20歳前後の女が次々といなくなるという事件も発生していた。またもや千尋は朱頭巾になるが・・・。今回は紫頭巾も登場し、千尋の周りは大賑わい。2作目の「酔客」は、酒嫌いの慈雨を酔わせてみたいと長七郎と千尋、健吾が酒宴を始める話で竜の過去も描かれる。
ほのぼのとして優しい健吾がすごく気に入っていて「いいなぁ、こういう幼なじみ」とこのシリーズを読む度に思ってしまいます。あとは今回登場する彫行がいいキャラしてます。あの喋り口調がいいのかもしれませんね。そんなこのシリーズもこれで終わり(?) また機会があったらこのシリーズを書いてほしいものです。
【イラスト:今 市子】
新書館ウィングス・ノヴェルス
ISBN4-403-64065-6

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木蘭の枻 沙棠の舟/菅野彰

モダン・タイムスシリーズの番外編。「木蘭の枻(もくらんのかい)」では慈雨の秘められた幼少時代が描かれる。慈雨を健吾の父・信之介のもとに置き去りにしていった実父・珠王(ずおう)。そして信之介と妻・志津に養われて育った慈雨だが、心に闇を抱え、毎日ある夢にうなされていた。長七郎との出会いも描かれた作品。2作目の「沙棠の舟(さとうのふね)」は慈雨に一途な長七郎。そんな長七郎の前にそっくりな童が現れる。その時、慈雨は・・・。長七郎と慈雨の微妙な関係が描かれる作品。3作目の「超過勤務」は、慈雨が奉行の役宅前で赤ん坊を拾う話。またもや養父・信之介の赤ん坊かと慈雨は頭を悩ませる。
いつもは脇役の慈雨や長七郎がメインの1冊で、個人的には慈雨と長七郎の関係が描かれる「沙棠の舟」がすごく好きです。幼い頃の健吾と長七郎の関係もなかなか見物です。長七郎、いいキャラですね。
【イラスト:今 市子】
新書館ウィングス・ノヴェルス
ISBN4-403-64062-1

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